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James Bond 25 : ジェームズ・ボンドが帰ってくる「007」シリーズ第25弾の配給権をめぐって、5社が争奪戦 ! !、大手映画スタジオにまじって、あの大富豪のプロダクションが、ボンド獲得に名乗りをあげた ! !



大ヒットは確実だけに、完全に売り手の側が有利なビジネスとなっています…!!


一昨年の2015年秋に封切られた「スペクター」に続く「007」シリーズ第25弾の最新作を配給する権利を得るための競争入札が始まってることを、ニューヨーク・タイムズのブルックス・バーンズがレポートしてくれました…!!


「007」シリーズのファンの方としては、どこの映画スタジオが配給するか?!よりも、ダニエル・クレイグは続投するのか、しないのか?!の方が気になるかと思いますが、配給権を売る側の MGM と イオン・プロダクションズと、買い手の側の各社との間では、あくまでも配給のビジネスをめぐっての話し合いが主であり、誰がボンドを演じるのか?!や、実際の映画の内容について検討がされたわけではないそうです。

ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドが初登場をした2006年公開の「カジノ・ロワイヤル」から4作品を続けて配給してきたソニピに代わって、次の007映画を自社から送り出すことを希望しているのは、まずは当然のことながら配給契約を更新したい当のソニピと、ワーナー・ブラザース、ユニバーサル映画、20世紀FOX、そして、大手の映画スタジオではなく、気鋭の映画プロデューサーのミーガン・エリソンが率いるアンナプルナ・ピクチャーズがまた、名乗りをあげたそうです…!!


アンナプルナがまた…!!という書き方になるのは、「ターミネーター」シリーズの権利をめぐる競争入札において、ミーガン・エリソンがポンと最高値の3,000万ドルをつけてしまい、個人なのに大手の映画スタジオを出し抜いた…!!という驚きの実績があるからですが、どうして、彼女にそんなことが可能なのか?!というのは、IT 業界の大企業のオラクルを創業した会長のラリー・エリソンの娘だからですね…!!と書けば、単に金持ちの娘か…とカン違いされそうですが、「トゥルー・グリット」(2010年)や、「ゼロ・ダーク・サーティ」(2012年)、「ハー」(2013年)、そして、昨2016年公開の「20世紀の女たち」などを手がけたミーガン・エリソンは現在のアメリカ映画界を代表する最高のセンスを持ったプロデューサーのひとりです…!!

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それにしても、" オラクルの娘 " のミーガン・エリソンが参戦の一方、ディズニーとパラマウント映画は「007」シリーズに興味を示さなかったわけですが、前者については「スター・ウォーズ」や、マーベル・シネマティック・ユニバースのほか、古典アニメの実写映画化シリーズといった大ヒット確実のタイトルを豊富に持っていることから、さらにジェームズ・ボンドまで抱え込む必要はない…と判断をしたようですが、後者については先月3月末に封切った「攻殻機動隊」が大失敗で、巨額の赤字になってしまいそうなことや、1月に封切った「モンスター・トラックス」が計上した大赤字もありますから、やはり、資金繰りが苦しいらしいのに加えて、元FOX のジム・ジアノポリス氏が今月4月3日に新たに CEO に就任したばかり…といった社内の体制を作り変えている途中という事情もあり、見送ってしまったようです…。

しかしながら、人気の「007」シリーズともなれば大ヒット確実!!なのに、その配給権を得ようしなかったスタジオもある…という事情については、実際のところ、ビジネスとしては、それほど旨味があるわけではない…といった圧倒的に売り手有利の状況も関係していると見ることもできそうです。と言うのは…、


ソニー・ピクチャーズが MGM / イオンと交わしていた契約によれば、映画の製作費の半分の50%を出資しなければならないうえ、さらに宣伝費を注ぎ込まなければならないのに、ソニピの取り分というのは製作費が回収された後に弾き出された実際の利益のうちの4分の1だったそうです…。つまり、50%を出資したのに、見返りは25%に減っちゃうの…?!という矛盾しているとも言える取り決めですから、とにもかくにも、集客力の高いジェームズ・ボンドの権利を持っている側が一方的に好都合となっています…。それどころか、ソニピは自社で企画した「22 ジャンプ・ストリート」(2014年)などを、MGM と共同で製作・配給した格好にすることで、そうした007映画以外の利益をも差し出さなければならなかったそうです…。


そのように実は配給する側は大して儲からない仕組みになっている007映画ですから、全世界のトータルで約8億8,067万ドルの巨額を売り上げた「スペクター」の大ヒットによって、ソニピが手にすることができた儲けというのは、3,800万ドルよりも、やや少ない金額ではないかと試算できるそうです。

よって、実際に映画を製作する MGM / イオンが有利な「007」のビジネスに、ディズニーのような大成功しているスタジオが、あえて参入しようと思わないのは納得できるでしょうし、とは言え、4,000万ドル足らずでも、その金額がほぼ確実に儲かるのであれば、そもそもイチかバチかのような映画のビジネスの世界においては、おいしい話ですから、ぜひ配給させてほしい…!!と願うスタジオも少なくないと理解することができそうです。


いずれにしろ、配給権の入札が始まったことで、「007」シリーズ第25弾の製作は、これから加速するでしょうから、ファンの方にとって新たなお楽しみが始まる朗報だったわけですが、さて、ジェームズ・ボンドは次はどこのスタジオに向かうのか…?!、その結果が伝えられるのが楽しみですが、しかし、今回の入札はあくまでも第25弾の1本かぎりの配給権の契約だそうです。MGM / イオンとしては、いきなり複数本の契約をしてしまうのではなくて、まずは1本を一緒にやってみることで、その映画スタジオとボンドとの相性がよいか、悪いか?!、宣伝のお手並みなどを評価し、結果がよければ、複数本の配給契約を更新しようと考えているものと見なすことができそうです…!!


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