Box Office : 7月21日～23日の全米映画ボックスオフィスBEST10の第5位

リュック・ベッソン監督が念願の実写映画化を果したSFアクション超大作「ヴァレリアン・アンド・ザ・シティ・オブ・サウザンド・プラネッツ」が、旧作にすら及ばない成績の見かけ倒しの敗北 ! !、今年を代表する豪快な失敗作として記憶されそうな初登場第5位 ! !

第5位 (初) 「ヴァレリアン・アンド・ザ・シティ・オブ・サウザンド・プラネッツ」(2億920万ドル)

$17,020,000 −(3,553館/$4,790)−$17,020,000

TV Spot : Valerian and the City of a Thousand Planets

★RT支持率は評論家 54 % , 観客 59 % / Metacritic スコア 51 / 出口調査の CinemaScore B-

リュック・ベッソン監督が、フランス映画としては史上最高の途方もない金額の製作費の約2億920万ドルを投じた「ヴァレリアン・アンド・ザ・シティ・オブ・サウザンド・プラネッツ」の配給を請け負った STX エンタテインメントが、全米で封切った結果のオープニング成績は、その巨額に全く見合わない約1,702万ドルでした…。

SFアクション映画の超大作として鳴り物入りで封切ったのに、公開3週めの「スパイダーマン : ホームカミング」、公開2週めの「猿の惑星」の「ウォー・フォー・ザ・プラネット・オブ・ジ・エイプス」といった旧作映画に太刀打ちできず、辛うじて上位ランキングに入っただけの第5位のリュック・ベッソン監督は、先月6月下旬にお伝えしたように、製作費の約96%は回収できている…と語っていました。

Valerian : SFアクションの超大作「ヴァレリアン・アンド・ザ・シティ・オブ・サウザンド・プラネッツ」の 4% のリスクについて、リュック・ベッソン監督が語ってくれた ! !（17.6.24）

その同監督の言葉を真に受けたならば、この沈没の結果は、とりあえず経済的な面においては、大きな支障を来たすものではなかったとしても、むしろ、ヤバイのは人間関係の方…と仰っていましたから、リュック・ベッソン監督は出資者（社）からの信頼を失い、顔が丸つぶれ…ということになってしまうのかもしれません…。

また、同監督のみならず、タイトルロールのヒーロー、ヴァレリアンを演じたデイン・デハーンは、今春に封切られたゴア・ヴァービンスキー監督のホラー映画の主演作「ア・キュア・フォー・ウエルネス」に続けての沈没となっていますから、主演スターをつとめられるだけの集客力が無さ過ぎ…と見なされて、今後は脇役のオファーしか来なくなってしまうのでは…？！と、彼の将来が心配になってしまいますし…、

カーラ・デルヴィーニュの戦うヒロインのローレリンを紹介したプロモ・ビデオ ! !

戦うヒロインを演じたカーラにしても、せっかく女優業が板についてきたと言うのに、子どもの時から女優のスカーレット・ジョハンソンが主演した「ルーシー」（2014年）の大成功のオープニング成績＝約4,390万ドル（3,173館）と比較されて、本人にとっては芸能界に入る手段の下積みでしかない国際的に大人気のスーパーモデルに舞い戻ることになってしまいかねません…。

それにしても、この「ヴァレリアン」の結果は、リュック・ベッソン監督が過去に手がけた似たタイプのSFアクション大作「ザ・フィフス・エレメント」（1997年）と比べて、どうなのか…？！というのが気になる映画ファンの方もいらっしゃるかと思いますが、ブルース・ウィリスとミラ・ジョヴォヴィッチの共演作のオープニング成績は、いみじくも同等の約1,703万ドルでした…！！

よって、リュック・ベッソン監督は奇遇にも、ほぼ同じ結果を出したのか！！という見た目になりますが、しかし、20年前と現在では、お金の価値が違いますから、それを計算すると「ザ・フィフス・エレメント」は約2,605万ドルぐらいを売り上げていたことになります…！！、となると、900万ドルもの開きがあるわけですから、「ザ・フィフス・エレメント」の2倍以上の製作費が費やされた「ヴァレリアン」は、少なくとも北米においては大失敗！！ということが、あらためて裏付けられてしまいます…。