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The Fantastic Voyage : 半魚人の恋を描いた「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」で、来春のアカデミー賞を総なめするかもしれないギレルモ・デル・トロ監督が、次回作のリメイク版「ミクロの決死圏」の撮影開始の時期を教えてくれた ! !



オスカーの行方は…なんて言うのはもう高齢の方ばかりですから、クリス監督の「ダンケルク」の方が有利では…?!と思われ始めていますが…、


来春の第90回 アカデミー賞の主だった部門で候補にあげられて受賞する可能性が見込まれている名作「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」が、9月にヴェネツィア国際映画祭のグランプリを受賞するよりも前の今夏8月下旬に、まずはオスカーを獲りましょう!!という製作・配給の 20世紀FOX の方針転換により、同社と引き続き組む次回作のリメイク版「ミクロの決死圏」の撮影開始が先送りになったギレルモ・デル・トロ監督が、Collider のクリスティーナ・ラディッシュのインタビューに応じた発言によれば…、

もうカレンダーに丸をつけてるよ。来年2018年の9月なんだ。すべての事が順調に進めば、来年の9月に撮影が始まることになる。


…とのことで、当初の予定では、2018年1月にクランクインするはずだった「ミクロの決死圏」の撮影を夏から秋にかけてのスタートに変更と考えていた FOX は、新たなクランクインのタイミングを9月に決め込んだようです!!

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ぼくたちはまた準備の作業を始めなきゃならない。すでにもう製作が遅れちゃってるんだけど、技術的な意味において、とても難しい映画なんだ。ぼくには解決しなきゃならないことが、山ほどあるんだよ。

…だそうですから、物質をミクロ化して、縮小する技術を開発した科学者の命を救うため、そのミクロ化のテクノロジーを使って、医師たちを体内に送り込み、患部を直接に治療する!!という人間の体内を舞台にした小さなスペクタクルを、リチャード・フライシャー監督が描いて、1966年に発表したSF映画のカルト人気作「ミクロの決死圏」をあらためて、現代的に克明に復活させるのは、けして簡単ではないようです。


ぼくたちは企画開発を続けて、スタッフも集めてるんだ。でも、撮影にこぎつけられるか、どうかなんて、ぼくにもわからない…というのが、これまでの25年間の経験で、ぼくが学んだことだからね。でも、ぼくたちは作業を続けているんだ。

…といったギレルモ・デル・トロ監督のお話からすると、「ミクロの決死圏」の撮影開始が延期になったのは、「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」のオスカー獲りに向けて、票集めのキャンペーン活動を優先する…という表向きの事情?!のほかに、まだ準備が順調に進んでいなかったのでは…?!と憶測することもできそうです。

「アバター」シリーズのジェームズ・キャメロン監督が仕掛け人のプロデューサーをつとめて、ギレルモ・デル・トロ監督がメガホンをとるからには、一体、どれだけスゴイ映像のマジックを使って、人間の体内を観せてくれるのか?!、人体の中で起こる極小の冒険のスペクタクルの描き方が、アッと驚くような斬新な映像体験でなければ、観客は新しい「ミクロの決死圏」にガッカリをしてしまうでしょうから、その技術的な開発が困難を極めるというのは充分に理解できそうです。


よって、仮りに満足のいくような映像を描きだすことができないのであれば、すでにカレンダーに丸をつけているとは言え、撮影は始まらないかもしれない…という断念する可能性も、ギレルモ・デル・トロ監督は覚悟をしているようですが、しかし、「ミクロの決死圏」の製作が延期されたことについて、同監督は別の視点から…、

ぼくは「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」をもう、1億9千万回ぐらい観てるんだけど、それでもまだ、3つか、4つの場面では泣けてきちゃうんだ。

…とのことで、これまでに作った映画のうちで、「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」こそが最も自分自身が気に入っている想い入れの深い作品であることを語ってくれたギレルモ・デル・トロ監督は…、


ぼくは、ひとりの人間として、自分自身が誇りに思えるようなものを作れたことが、とても幸福なんだ。だから、「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」のことを観客に知ってもらって、映画を楽しんでもらうために、半年間は専念する必要があると感じたんだ。

…だそうですから、やはり、自分でも完璧な映画だと満足のいった「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」のプロモーションを優先することにしたようなのですが、しかし、ギレルモ・デル・トロ監督にとって、それはけして、オスカーを獲ることの名誉や、興行的な成功を目指す商売ではない、もっと個人的に意味のあることだったようで…、

過去の2001年にも同じことが起こったんだ。ぼくが2番めに気に入っている「デビルズ・バックボーン」が出来上がったんだよ。


…とのことで、ギレルモ・デル・トロ監督本人が選んだギレルモ・デル・トロ映画のBEST3の第1位は「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」、第2位は「デビルズ・バックボーン」、そして、第3位は「パンズ・ラビリンス」(2006年)だそうです!!

The Shape of Water : Behind The Scenes


しかしながら、「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」が出来る前は、お気に入り映画の第1位だった「デビルズ・バックボーン」が完成した時に、ギレルモ・デル・トロ監督はもう…、

「ブレイド 2」を作っていたんだ。ぼくは「デビルズ・バックボーン」の宣伝活動と「ブレイド 2」の仕上げの作業とを同時にやっていたから、てんてこ舞いだったんだよ。だから、ぼくは「デビルズ・バックボーン」が出来たことを、とても誇りに思っていたのに、その映画のために自分の時間を最大限にあてることができなかったから、当のぼく自身が、映画を楽しめないハメになってしまった。もう、その時のようなことは起こってはいけないんだ。

…と、せっかく作者の自分が満足いって、楽しめる映画が出来たというのに、その達成感を存分に味わうことができなかった過去の後悔をくり返してはならないと思ったそうです…。

映画は言わば、子どもみたいなものなんだよ。成長して、やがて、ぼくのもとから去っていく…。そして、二度と帰ってはこないんだ。大学に入学して、実家を離れたら、もう親に電話なんかしてこないのと同じだよ。だから、ぼくは「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」に寄りそって、一緒に旅を続けたいと思ったんだ。


…と、北米で来月12月8日に限定公開で封切られる名作「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」が世に出て、その映画の持つ感動が観客と共有するものとなり、もう自分だけのものではなくなってしまうまでの束の間を、しっかりと寄りそって、親の自分自身が子どもを紹介したい…という自分の映画への慈しみこそが、「ミクロの決死圏」の製作を延期し、しばらくはメガホンはとらないことにした真の理由だったようです。

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さて、ギレルモ・デル・トロ監督は親バカか?!、それとも、すでに映画史に残る名作に位置づけられてる「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」は本当に万人の胸を打つ傑作なのか?!、あなた自身の目で、ぜひ、ご確認ください…!!
© 20th Century Fox


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